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仙台生ごみリサイクルネットワークへ取材に行ってきました!(東北福祉大学3年生)

ごみ減量・リサイクルを若者目線で啓発していくワケルキャンパスでは、今回、生ごみのリサイクル・減量活動を続けている仙台生ごみリサイクルネットワーク 徳田 実さんへ取材に行ってきました。

〇徳田実さんについて
 仙台生ごみリサイクルネットワークで事務局長をしている徳田実さん。
徳田工務店を経営しており、そこで出会ったお客様が、生ごみのリサイクルを行っており、台所の下水桝の中がきれいだったことに影響を受け、徳田さん自身も生ごみのリサイクルを始めたそうです。このお客様と、大学教授、町内会の方とともに、「仙台生ごみリサイクルネットワーク」を立ち上げました。
徳田さんの住んでいるひより台では、地域ぐるみで、スターターキットやコンポスターを使った生ごみリサイクルの活動を行っています。
 今回のインタビューの中で、資料や実際に生ごみを処理する方法などを沢山見せていただきながら、とても丁寧に説明してくださいました。

徳田さんの自宅で取材を行いました。

〇生ごみリサイクルの現状について
 家庭ごみの中でも、生ごみは昔、約40%を占めていましたが、現在は約35%に減少しています。生ごみの占める割合は減少しましたが、仙台市での一般家庭における生ごみの量は一日約180トンにもなっています。仙台生ごみリサイクルネットワークでは、この生ごみの量を3分の1に減らしていくことを目標にしています。

〇徳田さんたちが取り組んでいること
 では次に生ごみリサイクルネットワークの方々が取り組んでいる内容について紹介します。
 徳田さんたちが取り組んでいる生ごみのリサイクル方法はコンポスターを使った方法です。コンポスターとは大きなバケツのようなプラスチック製の容器のことで、これを使って生ごみをたい肥化していきます。使い方としては、家庭で出た約500グラムの生ごみをコンポスターの中に入れ、その上から、米ぬかをかけます。こうすることで、発酵が進みやすくなるそうです。さらにその上に、土をかけることで堆肥へと変わっていきます。この最後にかける土は、2か月ほど前に生ごみから作った、堆肥を利用することで、生ごみリサイクルの循環が成り立っていくのです。
このコンポスターを含めた、スターターキットを徳田さんたちは、地域の方々に配り、生ごみリサイクルの普及に励んでいます。現在では、50件ほどの家庭に配ることができたそうです。

コンポスターの使い方を実演してくださいました。

 また、木枠を使用した落ち葉を堆肥化する活動にも徳田さんたちは取り組んでいます。出来上がった落ち葉堆肥にはミネラルが豊富に含まれているため、花や野菜の培養土に使ったり、プランター用の土にとても向いています。落ち葉たい肥を使うと野菜の味が良くなるそうです。

落ち葉堆肥

〇生ごみリサイクルの今後
 将来的に徳田さんは、家庭ごみの日とは別に週に一度「生ごみの日」を設け、生ごみからメタンガスを生み出すメタンガス化プラントを各区に1ヶ所ずつつくることを、目標に掲げているそうです。発酵したメタンガスからメタンを取り出して発電やガスとして利用したり発酵残さを肥料として利用することで、良いサイクルが生まれます。また、プラントの建設費用はメタンガスを民間に売却して利益を得れば、数年ほどで建設費用が賄えるのではないかということもお話しされていたので、実現の可能性は高く感じました。この目標を達成するためには、生ごみの分別と水切りを徹底することに加えて、落ち葉を焼却しない工夫が必要になってきます。なぜなら落ち葉は食物連鎖に必要不可欠なものであるからです。
 また、今後は生ごみの問題を点として見るのではなく、環境全体の問題を面として捉えて欲しいとお話されていました。近い未来の環境を一人一人が考慮し、日々の行動に移すことが重要であると、再認識することができました。

〇感想(私たちにできること)
 今回徳田さんにインタビューをして、私たちにできることは身近にあることが分かりました。例えば、生ごみを捨てる際は分別する癖をつける、水を切るということです。生ごみとは、野菜くずや食べ残し、調理から出たごみのことを指し、水分を多く含んでいます。生活の中で多くの生ごみが出ますが、分別や水を切ることなどはすごく簡単なことです。また、買い物をする際は買いすぎに注意する、調理をする際には作りすぎないことなどを意識をすることも、些細なことではありますが大切なことであると感じました。買い物に行く際や調理をする際には、計画的に行うことが大切だと感じました。日常生活の中で、小さなことを続けていくことで、生ごみ削減につながるため、今回のインタビューを通して生ごみのリサイクルについての理解が深まったとともに、生ごみ削減に向けて私たちにできる身近なことから取り組んでいこうと思いました。