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野菜の切れ端を有効活用!「育てる・愛でる・学ぶ・食べる」のリボベジライフ

野菜の切れ端を有効活用!
「育てる・愛でる・学ぶ・食べる」のリボベジライフ

■野菜の切れ端や根を水に浸すだけ。簡単栽培でリボベジを育てよう

根がついた状態で販売している豆苗を食べきった後、根の部分を水に浸しておき、再び伸びた豆苗を再収穫して食べた経験はありますか? 料理で使った野菜の切れ端や根の部分を使って再び育てた野菜は「リボーン・ベジタブル」=「リボベジ(再生野菜)」と呼ばれています。

リボベジを育てることには、さまざまな魅力があります。まず、不要な部分として捨てられるはずだった部分を再利用することで、そのまま捨てるより生ごみの廃棄量が減らせること。野菜が再収穫できるので、家計に優しいこと。さらにごみや家計に関わることだけでなく、リボベジを育て愛でることで、育てている人自身が楽しい気分を味わうこともできます。

■せんだい食エコリーダーのリアルなリボベジライフを拝見!

マイ・リボベジライフを教えてくれた「せんだい食エコリーダー」の花澤文乃さん

今回リボベジを紹介するにあたり、実際にリボベジライフを楽しんでいる様子を教えてくれた方がいます。食品ロス削減で丁寧な暮らしを提案する「せんだい食エコリーダー」の花澤文乃さんです。花澤さんは、2019年頃から継続してリボベジを楽しんでいます。

「最初は小ネギ、あとは観賞用にとアボカドの種などで始めました。自宅のキッチンで洗い物をする時、目の前に窓があるんですけど、そこにお義母さんやおじいちゃんがお花を飾っている間に、リボベジを仲間入りさせてもらいました(笑)」。(花澤さん)

それから、さまざまな野菜をリボベジで育ててみた花澤さん。豆苗やハーブ類は、初心者でも育てやすいと感じました。特にミントやローズマリー、セリなどは生命力が強く、水に浸しておくと茎からどんどん根が出てくるのだそうです。

水に浸して茎から根を出したミントを土に植え替え。その後、驚くスピードで成長しました、と花澤さん

花澤さん流リボベジを育てる時のポイントは、①切れ端は長め・厚めに残して育てること、②水はこまめに替えること、③直射日光を避けた淡い明るさで育てること、の3点。水耕である程度育ったものは、土に植え替えて育てることでさらに収穫できる回数も増え、風味も良くなるそうです。そして育った野菜は、味噌汁に入れたり、料理の仕上げにアクセントとして加えたりして食べています。

「リボベジは、食べることだけでなく、生活に彩りを添えるという部分でも大きな役割を果たすと感じています。野菜が育っていく様子を愛でるのは楽しいし、どんな過程で育っていくのかを学ぶこともあります。お子さんの食育のために取り入れて、一緒に育てて食べるのも楽しいと思いますよ」。(花澤さん)

リボベジ番外編。花澤さんが不要になったカボチャの種をコンポストに入れて堆肥にしようとしたところ、思いがけず芽が出たので庭に植え替えたら、こんなに立派なリボベジカボチャが収穫できました!

■本当に簡単!リボベジ初心者でもこんなに育てられました

花澤さんのアドバイスを受け、さっそく筆者もリボベジに挑戦することに。豆苗、ダイコン、小ネギ、コマツナ、ニンジンを育ててみました。豆苗は根と脇芽のある部分を残して切り、根が浸る程度の水を入れて栽培。ダイコンやニンジンは、少し厚めに切って水に浸して育てました。

毎日水を替えて育てること約2週間、リボベジたちは画像のようにすくすくと育ってくれました! 小ネギは栽培翌日からぐんぐん伸びていく様子が見られたり、一方でニンジンはなかなか新しい葉が出てくれなかったりと、野菜の種類や状態によって育ち方に違いがあることが分かりました。毎日少しずつ変わっていく様子を愛でるのも楽しく、グリーンがあることでキッチンが明るい雰囲気になったように感じました。

栽培初日のリボベジの様子

リボベジを始める際の材料は、野菜の切れ端や根、受け皿、水とシンプル。始めようと思えばすぐに始められる、ハードルの低さが魅力です。楽しく作っておいしく食べるリボベジ、さっそく今日から試してみませんか?

参考文献
鈴木あさみ(2012)『イエナカ菜園~室内ではじめるキッチンガーデン~』日東書院本社
岡井路子監修(2014)『楽しく作る! おいしく食べる! はじめてのリボベジ&収穫野菜』日東書院本社

参考URL
せんだい食品ロス削減ガイドブック
https://www.gomi100.com/3r/food-loss/000747.php

※本記事が掲載されていたモッタイナイキッチンは2022年10月にワケルネットへ統合されました。本記事は統合される前にモッタイナイキッチンで公開された情報となります。