第2回「せんだい食エコリーダー養成講座」の様子をレポート

　家庭での食品ロスを防ぐための知識や技術を習得し、食を通じてエコな暮らしを提案する「せんだい食エコリーダー」。その二期生を養成する全４回講座の2回目が10月29日に行われました。すっかり風も冷たくなり、冬の訪れすら感じさせたこの日。しかし会場の空気は受講生たちの熱気で満ちていました。

受講生たちの先輩「せんだい食エコリーダー一期生」が本日の講師に

　講師はせんだい食エコリーダーの第一期生であり、住宅収納スペシャリスト・冷蔵庫収納スペシャリストとしても活躍する冨野真美子さんです。現在は宮城県のメディアを中心に、経験に基づく「居心地のよい住まいづくり」、そして「食品ロスを防ぐ冷蔵庫収納術・食品保存術」を発信しています。

今回のテーマは「冷蔵庫収納術」について

　今日の講座は冷蔵庫を効率よく、機能的に使うための知恵と工夫がテーマです。はじめに「冷蔵庫はどこでいつ誕生した？」「日本で初めて誕生した冷凍食品は？」といった、冷蔵庫の歴史やトリビアをクイズ形式で受講生たちに質問する冨野さん。身近だけれど意外と知らなかった冷蔵庫のあれこれに、気持ちがグッと引き込まれます。

　冷蔵・冷凍の最たる目的は「食品の腐敗するスピードをゆるやかにし、保存期間を延ばす」ことです。しかし食中毒防止の観点から見ると、冷蔵・冷凍によって細菌の増殖を抑えることはできても、細菌を死滅させることはできません。ここでは食中毒の原因となる細菌やその特性について知るとともに「食中毒防止のための留意点」について学びました。

「うちの冷蔵庫」を客観視して問題点を洗い出す

　次に、自宅の冷蔵庫内を思い出しながら書き出し、冷蔵庫のお悩みを整理するワークショップへ。6つの班にわかれ、「冷蔵庫を使う上での困りごと」と「庫内で特に乱雑になりがちな箇所」を10分間話し合い、特に多かった意見を班ごとに発表しました。受講者たちからは「調味料がいくつも入っていてごちゃつく」「上下に重ねて収納していて、下のものが取り出しにくい」「野菜室に野菜がきれいに収まらない」など、思わずあるある！とうなずきたくなるお悩みが、次々と明かされます。

毎日使う冷蔵庫の整理は「使い勝手」を重視して

　そしてテーマはいよいよ「冷蔵庫の収納テクニック」について。冷蔵庫内の温度の違いや、それに応じた食材の保存方法について指南するほか、「使い勝手」を意識しつつ、家族構成や食生活など、暮らしのスタイルに応じて収納法を変えるアイデアが伝授されました。さらに省エネを重視する際の冷蔵庫選びについてのアドバイスも。ワークに出たお悩みを解決するワザが次々と披露され、受講生たちも思わず目を輝かせます。

　最後に「自分が理想とする冷蔵庫」を紙に書き出した後、冷蔵庫に関する質疑応答を経てワークは終了。冨野さんからは「学んだものをただ発信するだけでは、同じ場で学んだ人たちと同じ内容しか伝えられない。そこに実践を通じて得た、自分なりの視点をいかに付加していくかが大切」という、食エコリーダーとしての心得を説く言葉もありました。

　受講生たちにとって、今回は冷蔵庫収納の知恵を学ぶのみにとどまらず、「自分たちが情報を発信するためにどうすべきか、そして何が必要か」を、改めて意識させられる機会となったようです。

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＜参加者の声＞

・冷蔵庫は日々使用するものなので、せっかくきれいにしてもすぐに散らかってしまうことが悩み。でも今日は「今すぐ実践できる」という敷居の低いアイデアをいくつも教えていただき、非常にためになりました。

・「どこに何をしまうか」だけでなく「こういう食生活スタイルにはこんな収納を」という、使いやすさと動線に重きを置いた収納法は目からうろこでした。今日からさっそく試してみたいと思います。

・冷蔵庫収納の場合、生活空間の収納のように「見た目すっきり」だけではダメ、という視点にハッとしました。まずは野菜室の整理からやってみたいと思います。

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＜講師から＞

冨野真美子さん／せんだい食エコリーダー（一期生）、住宅収納スペシャリスト、冷蔵庫収納スペシャリスト

冷蔵庫の収納は日々の家事と直結していますから、「知識」だけではどうしても説得力に欠けがち。まずは自分が実践し「どう解決したか、どんな効果があったか」という経験をベースにすることで、説得力や実践性が生まれるはずです。みなさんもぜひ「経験」を大切にしてください。

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第１回「せんだい食エコリーダー養成講座」の記事はこちら！

https://www.gomi100.com/articles/wnn/10259