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第3回「せんだい食エコリーダー養成講座」の様子をレポート

 家庭での食品ロス削減に役立つ知識や実践スキルを学び、食を通じてエコな暮らしを広める「せんだい食エコリーダー」。その二期生を養成する講座の第3回が、11月18日に開催されました。前2回は座学中心のワークショップでしたが、今回は食品リサイクル工場の見学や模擬ごみの分別体験など、体験型のプログラムが中心となりました。

受講生は「ワケルくんバス」に乗って“大人の社会見学”気分を楽しみながら目的地に向かいました。

JNEXバイオプラントで食品リサイクルの現場を見学

 当日は小雨に濡れた紅葉が艶やかに色づく静かな空気のなか、23名の受講生が環境施設見学バス「ワケルくんバス」で、最初の見学先であるJNEXバイオプラント(株式会社ジェイネックス)へ向かいました。

 JNEXバイオプラントは、食品由来の産業廃棄物などを受け入れ、電気やたい肥へと再資源化する中間処理施設です。

JNEXバイオプラントの外観。右側の緑色のタンクが発酵槽、左側のピンク色の建物が前処理棟です。

 工場ではまずスタッフから概要説明を受け、さっそく施設見学を開始しました。最初に訪れた前処理棟では、飲食店の食べ残しや市場の売れ残り、食品工場から出る残渣などを受け入れ、分別・破砕処理を行います。その後、発酵槽でメタン発酵を進め、発生したガスを燃料に熱と電力を生み出します。熱は発酵槽の加温に、電力はプラント内で使用され、余剰分は売電されています。

前処理棟では、パッカー車が受け入れ口に食品残渣を投入する様子や、残渣がベルトコンベアで流れながら選別される様子を見学しました。

 さらに、このプラントでは食品工場の排水処理の過程で発生する汚泥も受け入れています。汚泥はメタン発酵後の残渣液(消化液)と同様に液体と固形物に分離され、液体は処理後に公共下水へ放流、固形物は約30日間発酵させ、有機たい肥「有太郎」としてリサイクルしています。

受講生が見学記念にいただいた有機たい肥「有太郎」。JNEXバイオプラント構内で通年販売もしています。

 食品由来の廃棄物が熱や電気に変わり、汚泥とともに有機たい肥となって市民の生活や生産活動へと還元されていく「リサイクルループ」を実際に目にした受講生たちは、その循環の仕組みに感銘を受け、リサイクルの重要性を改めて実感していました。

プラント内では発酵槽や発電施設なども見学しました。

松森工場で家庭ごみと食品ロスの現状を学ぶ

 続いて、焼却処理施設である松森工場へ場所を移して、家庭ごみと食品ロスに関する講座が行われました。

資料を参考に講座が進められました。

 仙台市では家庭ごみ袋の内容を調べる組成調査を実施しており、令和6年度の調査では生ごみが29.7%を占めていました。そのうち、まだ食べられるのに廃棄された食品ロスは24.7%でした。こうした食べ残しや手つかずの食品をどう減らすか、そのヒントを広めていくことも、これからの食エコリーダーに求められる大切な役割です。

分別体験ワークショップで正しいごみの分別を実践

 講座の後半は「ごみを減らす基本は正しい分別から」というテーマで、模擬ごみを使った分別体験ワークショップが行われました。受講生は4班に分かれ、家庭ごみ袋(大)1つ分の模擬ごみを「プラスチック資源」「缶・びん・ペットボトル、廃乾電池類」「紙類」「家庭ごみ」に仕分けました。

班ごとに認識している分別ルールを共有しながら、和気あいあいと仕分けていきました。

 作業後には分別が正しくできているかをチェックしました。エコに関心の高い受講生が多いこともあり、どの班も高い正答率でしたが、それでも判断に迷う品目がいくつかありました。その一例がこちらです。

・香りがついた紙、汚れた紙(ピザの箱など)、レシートなどの感熱紙、カーボン紙、金銀の折り紙、紙製ヨーグルトパックは、仙台市が行う紙リサイクルに向かないため「家庭ごみ」

・蛍光灯は中の水銀ガスが飛散しないようパッケージに入れたまま 「缶・びん・ペットボトル、廃乾電池類」へ。白熱球・LED電球は仙台市ではリサイクルしていないため「家庭ごみ」

・雑がみは紙袋に入れて排出が基本だが、紙袋がなければビニール袋でも可

 また、リチウムイオン電池などの小型充電式電池を内蔵した製品は「缶・びん・ペットボトル、廃乾電池類」として分別することが改めて示されました。

 それぞれの分別の理由を知ると、受講生からは「なるほど!」と納得の声が上がりました。また、ごみの分け方に関する質疑応答の時間には多くの質問が寄せられ、日頃気になっていた分別ルールを再確認していました。

食エコリーダーとして学び、伝える力を磨いた一日

 食品リサイクル工場とごみ分別のワークショップを通じて、受講生は食品ロス削減やごみ減量に対する理解を深めました。同時に、この学びをどのように広めていくか、食エコリーダーとしての役割を考える貴重な機会にもなりました。

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<参加者の声>

・ごみの分別には明確な理由があることに気づきました。排出後の工程を担う方々の労力を減らすためにも、しっかり分別しなければならないという思いが強くなりました。

・食品残渣がエネルギーやたい肥に生まれ変わるところを初めて見ました。日常では見られないリサイクルの現場で学んだことを、食エコリーダーとして広報できるよう頑張ります。

・食品リサイクルの工程が興味深かったです。息子が水からエネルギーをつくる勉強をしているので、今日学んだことを家族で話し合ってみたいです。

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第1回「せんだい食エコリーダー養成講座」の記事はこちら!

https://www.gomi100.com/articles/wnn/10259

第2回「せんだい食エコリーダー養成講座」の記事はこちら!

https://www.gomi100.com/articles/wnn/10458